カラッポメモ

TCGについて書きます

新殿堂エアプ勢による2021年環境考察

 

 

 

はじめに:この記事について

ここ1年ほど、1人でBase-Neo環境を詰めているのですが、耐久ミラーの調整が沼で気が滅入っていて、ふと新殿堂って今どんな環境なんだろう?と思いました。丁度、他の環境を詰めようとしている方や、高槻殿堂でプレイしている方も興味があったようで、先日通話して色々考察させていただきました。通話して下さった皆様*1ありがとうございました。

この記事は、そこで私がメモした内容を整形したものです。ベース部分と掲載文は私個人の判断ですが、一緒に考察した方々はもちろん、それ以外の方の記事なども参考にさせて頂いてます。

・タイトルにもありますがエアプです。おじいちゃんなのでプレイする気力が持ちませんでしたが、個人的にはプレイしている人が正義だと思っています。偉そうにランクだのなんだの書いていますが、実際に行われている新殿堂の対戦環境とは無関係と考えて下さい。リストの細部なども自信ありません。

・勝手にリンクを張っている箇所がありますが、問題あれば削除します。

新殿堂とは

旧裏時代に設けられていた殿堂ランクを基に、2014年に制定された非公式の殿堂ランクです。(このランクは新殿堂と呼ばれることが多いですが、正式には「レインボージム版殿堂ランク」?)

rainbowgym.blog.fc2.com

 

新殿堂ランクで遊ぶときは、以下のルールが適用されることが多いです。

初手にたねポケモンが1枚のみの場合、各プレイヤーはゲーム中1度だけ、たねなしの場合と同様の扱いでマリガンすることができる (手札を公開し、たねが1枚で引き直す旨を伝える)。

この記事でも、たね1枚マリガンありの想定で考察を進めます。なお、公式ルール同様、マリガンされた相手は、マリガン1回ごとに山札からカードを2枚引くことができます。

大会によっては、対戦前に相手のデッキを知ることが可能です(大会中に相手の場が目に入ってしまう、そもそも大会中にデッキを公開し合う制度がある等)。この記事では、デッキ公開制を想定していません。大会によっては対戦時間に制限がある場合がありますが、ここでは制限時間なしを想定します。

 

新殿堂の特徴

特徴① 強力なトレーナーロック

トレーナーロックに殿堂制限がかかっていますが、コンセプトにできないほどの制限ではありません。トレーナーロック対策カードに重い殿堂制限が掛かっていることもあり、結果としてトレーナーロックは強力です。

参考)
・トレーナーロック:ミニスカート2点、コダック1点、ゴース2点、ロケット団のおねーさん1点、錯乱ジム4点
・トレーナーロック対策:ピィ3点、多くのベイビィ1点以上

デッキを組む際は、兎にも角にもトレーナーロックを意識する必要があります。特に強力なトレーナーロックは、ミニスカート、コダック(化石)、ゴース(拡張シート)です。これらを採用したデッキに先手を取られてしまうと、早い段階からトレーナーロックが始まり、一方的に押しきられてしまいます。トレーナーロックへの対策は、大きく2つあります。

1.高耐久で妨害できるたねポケモンを多投する

例)ベロリンガ(ジャングル)、ラプラス(サザン)、ピチュー(PF2)

序盤のたねポケモンで遅延できれば、トレーナーロックが苦手としている長期戦に持ち込むことができます。参考まで、たねポケモン10枚でベロリンガ4枚採用だと、たね1マリガンをしないとき初手率約40%、たね1マリガンで全力で探すとき初手率約56%です。

 

2.先攻を取ったときに、トレーナーロックデッキを止められるようにする

例)
・トレーナーロックをはじめとした速攻ギミックを使う。相手より再現性が高いとより良いです
・後攻1ターン目にトレーナーロックされても、先攻2ターン目にポケモンとエネルギーだけで火力を出せるギミックを採用する
・くすぐりマシーンに賭ける。コイン表が必要でトップ解決される場合もあるので積極的に取り入れたくはありませんが、LOデッキのおまけプランとしてはアリです。

 

特徴② 強力な耐久ギミック

以下のような強力な耐久ギミックの規制が緩く、真っ当にサイドを取り切るには工夫が必要です。

ポケモン回収0点、ポケモンセンター0点、くすぐりマシーン0点、ハピナス0点、オムナイト(拡張)0点、セキチクシティジム0点、バリヤード(ジャングル)2点、等

これらに対抗するために、サイドの引ききりを狙うビートダウンデッキでは、以下を主軸に据えることが多いです。

1.大ダメージを出せるポケモン
大ダメージの一つの目安は90ダメージです。90ダメージを出せればベロリンガ(ジャングル)、キングドラ(neo3)等を一撃で倒すことができます。一撃で倒すことができれば、ポケモン回収、ポケモンセンター等の強力なトレーナーを有効に使わせずに戦うことができます。
一撃で倒せなくとも、ダメージが大きければ大きいほど、耐久デッキ全般に与える圧力は大きいですし、ビートダウンミラーで相手の主力をワンパンしてマウントを取ることにも繋がります。

2.ポケモンぎゃくしめい多投
バトル場の耐久ギミックを無視してベンチを倒すことで、サイドの引き切りを狙います。
ポケモン逆指名はビートダウンミラーでも、主力の潰し合いを有利に進められる強力なカードです。ベンチを呼び出す手段はいくつかありますが、ポケモン逆指名のパワーが頭一つ抜けている印象です。

 

アーキタイプ

全体像を掴みやすくするために、この環境で強力なアーキタイプを定義します。分類の厳密性はあまり検討していません。複数のアーキタイプにまたがるデッキも存在します。

 

ハンデス速攻

代表的なデッキ:【ひかライハンデス】【ミニスカエンテイ

早期に盤面を完成させてから、ミニスカートなどでハンデスして相手の盤面が整うより早く殴り始めるアーキタイプ。ミニスカートを多投しがちなので、一度ハンデスから復帰した相手を更にハンデスすることも可能です。アーキタイプの中でも盤面が完成するターンによって性質がやや異なり、例えば【ひかライハンデス】は盤面完成が2ターン目でハンデスが少し遅くなりますが、その分完成盤面が強く多少相手に展開されていても押し切れてしまいます。

 

ずつう/こわがらせる

代表的なデッキ:【わるクロコダック

1ターン目からずつう/こわがらせるでトレーナーロックを仕掛けるアーキタイプ。ロック中にわるいクロバットでたねを刈りきったり、盤面を完成させたりします。ハンデス速攻に近いですが、技でロックするかトレーナーでロックするかの性質が異なり、こちらはすぐに攻撃には移れないものの、相手のポケモンに妨害されなければずっとロックし続けることができます。トップ解決をされづらいのも強力。また【ひかライハンデス】のような、2ターン目以降に展開するけど高耐久たねに枠を割きずらいデッキには、かなりの有利を付けることができます。

 

耐久(LO)

代表的なデッキ:【鋼ラッキー】【キングドラ

長期戦に持ち込んで、圧倒的リソース差でじわじわサイドを取りきったり、ライブラリアウト(LO)を狙ったりするアーキタイプ。他の殿堂ルールに多く存在している様な、真っ当なビートダウンデッキに対して非常に有利です。この環境では、デッキのコンセプトに沿わせつつ、ずつう/こわがらせるや速攻に対抗するために、高耐久妨害たねポケモンを多投することが多そうです。

 

逆指名速攻

代表的なデッキ:【わるいオニドリル

2ターン目から相手の主力を叩ける打点を出しながら、逆指名を絡めた速攻でサイド取り切りを狙うビートダウンデッキ。上振れプランとして、プラスパワーを多投して先攻1キルも視野に入れる場合があります。ハンデス速攻とずつう/こわがらせる相手には、先攻を取って先に動けてしまえば、多少拾える傾向があります。

 

デッキランク

ランクA:(環境外の様々なデッキを含む)多くのデッキを破壊できる上、対策がある程度限られる、環境を定義しているデッキ。

ランクB:ランクAに対して役割を持てるデッキや、ランクAには劣るもの見れる範囲が広めなデッキ。

ランクC:見れる範囲は広いが上位ランク相手は厳しいデッキ、上位ランクの劣化気味なデッキ、上位ランクに対して役割を持てるがパワーが低いデッキなどが該当。ランクC以下は、表立って仮想敵として意識されないレベルと考えており、細かく検討していません。

ランク内の上下配置は特に意識してないです。

ランクA

・【ひかライハンデス

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2ターン目から最大11エネ付いたひかるポケモンを用意した後、にせオーキドはかせ+ミニスカートでハンデスして、そのまま押し切るデッキ。再現性が高めで完成も早い上に、盤面が強力で耐久ギミックも押し切りやすい。対面によっては1ターン目からミニスカートを使うプランも一応可能。

ドロソ率は高いものの1ターン目のトレーナーロックには不安があり、特にずつう/こわがらせるには、細く採用したベイビィしか回答がないのが欠点。

参考:【旧裏】真スライ -デッキ解説 - カラッポメモ

 

・【わるクロコダック

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リスト提供:708さん(ベース:ジャストさんの構築)

1ターン目からずつうをし続け、ずつうを解除して殴り始めるタイミングでミニスカートを決めて、相手の準備が整う前に押し切るデッキ。特に先攻1ターン目ずつうは、初手に置くたねポケモンで抗うしかなく、対策が限られます。再現性も高い。

相手に先攻を取られてしまうと、後攻1ターン目からずつうしても十分に妨害できない場を作られてしまう場合も少なくありません。特に逆指名速攻には、先攻2ターン目のトレーナー発動に依存せず50打点を用意できるデッキもあり、その場合はずつう/ミニスカートを使うと逆に自分の首を絞めることになってしまいコンセプトが崩壊します。完成盤面はあまり強くないため、高耐久たねに妨害されて中~長期戦に持ち込まれてしまうのも厳しいです。

参考:SMB2020本戦使用デッキ『わるゴルわるクロ』 - めざせ!旧裏マスター



・【鋼ラッキー】

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リスト提供:えぼそさん

鋼エネルギーで固めたラッキーを、ハピナス+退化スプレーHYPERで回復させる非常に強固な耐久デッキ。メインギミックのラッキーがたねポケモンで、デッキ内の弱いたねを少なく抑えられるため、初手に高耐久たねを置きやすかったり、逆指名に隙を見せずらかったりします。にげるが1で耐久ミラーのエイパム合戦にも強め。再現性も高い。

ランクAの他デッキと比べると、【鋼ラッキー】対策は組み込みやすく思えます。例えば、「ウソッキー(PF3)+高火力ギミック」「ラプラス(サザン)+鋼2枚+くすぐりにせオーキド」「超エネルギーリムーブ+リサイクル+スタジアム+α」など。ただし、これらの対策は鋼ラッキー以外の耐久等、他のデッキに対して有効とは限らず、採用にリスクを伴うことが多い印象です。

参考:えぼそのブログ 【旧裏デッキ解説】WラッキーLO


ランクAの3デッキは、三すくみの関係にあります。
【ひかライハンデス】→【鋼ラッキー】→【わるクロコダック】→【ひかライハンデス】→...

 

ランクB

・【わるいオニドリル

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悪エネ対応で、2ターン目から40点以上を出せる速攻デッキ。初手によっては、プラスパワーと悪エネを絡めた1キルプランも可能。たかくとぶ→ドリルダイブで瞬間的に高い打点を出せるのも偉く、多少の耐久ギミックは突破できてしまいます。殿堂に余裕がある速攻デッキなので、上のリストには余った枠にロケット団のおねーさんを採用しています。相手のドロソを止めて序盤攻めやすくしたり、逆指名速攻ミラーで相手の逆指名を止めて主力の潰し合いを有利に進められたりします。

・【ミニスカエンテイ

※私は詳しくないので画像貼れないんですが、参考リンクのぷーさんのリスト的なのを想定しています。

エンテイとファイヤーで1ターン目からアタッカーを用意しつつ、4投したミニスカートでハンデスして押し切るデッキ。エンテイとアタッカーさえ用意できれば攻めれるので、トレーナーロック耐性高め。完成盤面はそこまで強くないため、後手に回ったとき辛くなる対面も多い印象。私は使ったことも対面したこともないので少しランクに自信ないんですが、使用者が一定数いて勝ち越してるっぽい?ので、強いで間違いないんだと思います。

参考:東北旧裏リモートバトル(第1回)に参加してきた話: はゔでい。




・【キングドラ

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2枚目リスト提供:えぼそさん

キングドラポケモンセンターの強力な回復コンボを搭載した耐久デッキ。タッツーのにげるが0(化石なら更に妨害技持ち)で、様々なカードと組み合わせやすく、構築次第でランク上位のデッキを見ることができます。1枚目のリストは【ひかライハンデス】【わるクロコダック】と適当なビートダウンを意識した構築で、2枚目のリストは【鋼ラッキー】【わるクロコダック】を意識した構築。

キングドラが2進化なのが難点で、2進化が立つまでに速攻を仕掛けられてしまうと辛いです。また、2進化を立てるために山を掘らなければならない上、デッキスペースを大量に食う割に打点が低いので、LOには不利な傾向があります。

 

ランクC

・【エンカル】

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ほとんどの相手を一撃で倒せるほどの大火力を2ターン目から出せるビートダウン。青天井火力に加えて、おたけび回数を控えてトレーナーを大切にするプランを取ることで、耐久全般に非常に強く出ることができる。必要パーツが少ないため、先攻を取ればトレーナーロックの影響を抑えることもできる。


・【UNDO】

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リスト提供:ユミルテミルさん

アンノーンUでポケモンを毎ターン回収する耐久デッキ。生半可なビートダウンなら、カビゴン(拡張)やハガネール(トレーナーズ)で見切れて、相手できるデッキの範囲が広い。カビゴンで一方的にエイパムを封じられるので、耐久ミラーにも非常に強い傾向があります。逆指名速攻は半端なデッキだったら受けきるプランも取れますが、わるいオニドリルやエンカルには流石に押し切られがち。トレーナーロックが重く、ランクAランクBを意識したときの立ち位置は厳しいです。

参考:ポケモンカード旧裏デッキ「UDON大暴走」|ymirthemir|note

 

ランクC以下

ここからはただのデッキ紹介みたいな感じです。

・【スライ】
雷という色が環境的に役割を持ちやすいです。リソースは切ってしまうもの、高耐久たねを1撃で倒すことも可能。マルマインに殿堂を食われて、ロケット団のおねーさん等のパワーカードに殿堂を割けないのが惜しく、デッキパワー自体は控え目です。

・【ワニカメ大暴走】
デッキパワーは非常に高いですが、この環境を定義しているトレーナーロックが非常に辛いです。ビートダウンと耐久全般に有利な傾向がありますが、ビートダウンのポケモン逆指名やロケット団のおねーさんに押されてしまったり、耐久デッキに入っているにせオーキドはかせが重かったりで、楽にはいかない対面も少なからずありそうです。

・【わるラフポルター】
2ターン目始動のトレーナーロックデッキですが、1ターン目に相手を妨害できないため、この環境のトレーナーロックのほとんどに先行してトレーナーロックされてしまいます(一応1ターン目の妨害手段としてくすぐりマシーンもありますが、枠を削らなければならない上に、コイン表が必要)。高耐久たねも苦手で、最悪の場合ロックが成功してもLO負けしてしまうこともあります。

・【カスミミニスカ】
1ターン目から40~80打点に加えて毎ターンハンデスし続けるデッキ(メジャーじゃないデッキだと思いますが、こんな構築を想定しています)。再現性が非常に高いので、やや混沌とした環境でも、一定の勝率は保証されていて偉いと考えています。ただし、高耐久たねが重く、2体並べられるだけで厳しいです。

・【カツリザノズク】
カツラのヒトカゲのリムーブ効果が【鋼ラッキー】に有効で、【ひかライ】ハンデス相手も、相手に殲滅される前に何とかバトル場に出せればワンチャン拾うことができます。他にもカツラのリザードンが耐久相手に有効だったり、たねポケモンが多少コダックに抗えたり。この環境ではリソースをギリギリまで削ってでも、ドロソや妨害に枠を割くデッキも多いので、上手くいなせればカツラのヒトカゲでゲームをコントロールしやすいかもしれません。ただ、このデッキ自体には序盤強力な動きがなく、たねポケモンの耐久も決して高くないので、環境内の様々なデッキを考えると中々厳しそうです。

・【コダック】or【ゴース】系統
ベロリンガ等が非常に重かったり、上位ランクのデッキと比較した優位性は難しかったりするかもしれませんが、それでも1ターン目にずつうorこわがらせるをするギミックを上手く取り入れるだけで、一定の強さはあると思います。ひかライハンデスにも役割持てるし。

・【逆指名速攻】系統
性質上、先攻を取ってそれなりに回れば、上位ランクのデッキを押し切れることがあります。アタッカーの色の選択肢が多いので、特定の相手に絞った役割は持ちやすいです。例えば、この環境での【ゴローン】は、意外と面白い役割を持てそう。先攻を取ったとき強いデッキというだけなら無数に存在するので、上位ランクのデッキを比較したとき、何を優位性とするかは難しいです。

・【耐久(LO)】系統
デッキ枠と殿堂の融通が利く、耐久ギミックが多く存在しているので、様々なLOデッキが成立すると考えています。【UNDO】をランクCに置いちゃったし、例えば「フーディン+_のラッキー+α」で良さげなデッキあれば(ありそう)、ランクCに置けるかも。LOはメタられがちなので、ランク上位のLOと違う色を選択するだけで最低限の役割は持てるかもしれません。ただ、多くのLOで共通して、ランク上位の【ひかライハンデス】【わるいオニドリル】【エンカル】辺りが重いので、上手く的を絞ってデッキを組む必要はありそうです。

 

おまけ:個別カード解説

ミニスカート

お互いに強力なハンデス効果を及ぼすトレーナー。早期に盤面を完成させられるデッキで、完成後の盤面有利を押し続けるために採用されます。コダック(化石)やゴース(拡張)のトレーナーロックで相手を足止めして、相対的に早期に盤面を完成させた後に、ミニスカートを使う戦術も強力。手札に大量にトレーナーが溜まっているはずなので、増して強力に作用します。

エリカでぶん回すことで、早期に盤面を完成させるデッキでは、にせオーキドはかせと併せて採用することも多いです。アンノーンEと組み合わせて、自分だけドローソースを抱えながらミニスカートを使う構築もあります。

 

コダック(化石),ゴース(拡張)

エネルギー1枚で強力なトレーナーロックを掛けられるポケモンです。基本的には、相手の攻撃準備が整う前の最序盤に使えると強力なので、にげるが0のポケモンと組み合わせます。

コダックの方が優れている点
・殿堂ランクが軽い。2枚以上採用も容易。
・HPが10高く、進化前のたねポケモンに殴られたときの確定数が変わることがある。

ゴースの方が優れている点
・エネルギーの指定なしで技を使える。コダックを使うなら超エネを主軸に据えなければならず、この環境で強いベロリンガが更に重くなりがち。
・進化先のゴーストLv.26が優秀。トレーナーロック後にポルターガイストを使えれば、サイドを1枚取れる。
・にげる0は一見超優秀ですが、バトル場を任せ続けることが多いので、さほど関係ないです。えんまく、にらみつける、しっぽをふる等をタダで解除できるのがたまに偉いかも

 

ロケット団のおねーさん

序盤オーキドウツギをハンデスして事故を誘発できるハンデスカード。ミニスカートと違って自分には影響を及ぼさないので、殿堂が余っている速攻デッキ全般と相性がいいです。

 

ベロリンガ(ジャングル)

高耐久でずつうを妨害できるたねのうち、圧力を掛けることができるポケモンです。HP90がじわじわ与えてくる10ダメージ+麻痺は単純に高スペックで、序盤はもちろん、中盤以降、攻め手が止まってしまったタイミングで雑にバトル場を任せても悪くありません。環境に存在するゴーストLv26に対して、非常に強いのも魅力。
ポケモン回収という相性抜群の回収札はあるものの、にげるが3と重いのが欠点。

 

ラプラス(サザン)

高耐久でずつうを妨害できるたねのうち、耐久性能が高いポケモンです。毎ターン20回復+ねむりで、序盤の生半可なダメージを受け止めて時間を稼いでくれます。LOを狙うデッキでは鋼エネルギー等と合わせて、中盤以降も強力な耐久ギミックとして機能する場面も。にげるが1で、逆指名との同時採用も現実的。
水エネルギーが無いデッキでは攻撃技がなく中盤以降の役割が薄くなりがちで、ベロリンガ+ポケモン回収ほどの理不尽さはないのが欠点。

 

ピチュー(PF2)

先攻を取られても1ターン目からずつうを妨害できるベイビィポケモン。トレーナーロック中でも、技で後続のピチューを並べられるので、かなりの時間を稼ぐことができます。にげるが0なので、コダック/ゴースにスムーズに交替することができたり、ベロリンガラプラスより逆指名と同時採用しやすかったりと、かなり融通が利きます。ベイビィが並べばワープポイントに隙を見せないので、【ひかライハンデス】相手にワンチャン拾うために耐えるポケモンとしても適しています。先攻有利なこの環境におけるベイビィは、リソース消費ほぼゼロで1ターン稼げる可能性がある便利な存在でもあります。
1体ごとのHPは低いのでサイドを取れらやすいのが欠点。ベイビィが初手に必要なければ多投する理由はないので、コダック/ゴースをはじめとする先攻1ターン目トレーナーロックをどの程度意識するかで、採用率がかなり変わると思います。記事執筆時点では、殿堂問わず既存デッキには全くと言っていいほど採用されていないので、エアプカードの可能性もあります(私はコダック/ゴースがかなり強いと思っていて、それに役割を持てることに価値があると思ったので、上のリストでは採用してみました)。

 

くすぐりマシーン

相手の山札が7枚以下のとき、くすぐりマシーンを成功させた後に、にせオーキドはかせを使うことで、山札切れで勝利することができます。エイパムを貫通してLO勝ちを狙える手段の中で、最も強力で汎用性も高いので、多くの耐久デッキに採用されます。

 

エイパム(neo1)

山札切れを防ぎつつ、表が出ればリソースを伸ばすことができるカード、耐久ミラーではエイパムが勝敗を分けがちで、このカードが山札の下7枚に固まってしまった方がLO負け濃厚なので、2枚以上採用する場合があります。

 

ポケモンぎゃくしめい

殿堂ランク1点でベンチを呼び出せるトレーナー。突風より殿堂ランクが1軽いので多投しやすく、序盤のアクセス率や終盤押し込みに使える回数が増えるのが強力です。にげる0が多いデッキではもちろん、にげる1が入るデッキでも逃げエネを払わず済むことより、そもそもベンチを呼べることの方が重要なので、こちらが優先される傾向があります。ベンチを呼べるという意味では、エリカのウツボットは殿堂ランクなしでベンチを呼べますが、この環境では2進化のサポートポケモンを採用するのにかなり工夫が必要です。相手のポケモン逆指名の的になってしまいますし、ハンデスされても何とか立てるためのドロソと2進化を両立させるだけで、デッキ枠をかなり食われてしまいます。

 

 

*1:えぼそさん、スイカさん、708さん、ユミルテミルさん、ひうちのみやさん、あぷーさん、伍段さん