※この記事は、次の記事の前振りの意味合いが強いので、ドロシーウィッチや今のシャドウバースに詳しくなくても、なんとか読めるよう努力しています。
前回のRageで個人で戦うのが厳しいと感じたこともあり、最近シャドバのチームに入れてもらいました。途中から入った上にあまりシャドバに触れられていない私にも暖かくしてくださり大変ありがたい感じです。
そのチームで知恵の光をキープするかどうかの話になり、自分の見解をiPhoneのメモ帳に書いてスクショした画像をLINEに貼るという、ツールの使い方を間違えまくっているギャグを披露したのですが、かなり見づらかったのと、一部修正が必要なのと、思ったよりウケたのとでここに書き直します。
ドロシーウィッチとは
ドロシーウィッチは、スペルブースト(手札にあるときにスペルを発動すると適用される効果)でコストの下がるカードを軸としたデッキです。コストを下げることで、ゲーム中盤から大量のフォロワーを展開できるようになるのが特徴です。特にデッキ名にもなっている「次元の魔女・ドロシー」は超強力で大量展開だけでなくリソースの回復までを1枚でこなし、このカードを上手く使えるかどうかが勝敗に大きく左右します。
フォロワーのみをスペルブーストするカードも存在していますが、現在はそれらを採用しないスペル多めの構築が一般的です。(フォーマットは一応アンリミテッドを想定しています。)
参考レシピ
3/24のJCG優勝者のレシピです(アンリミテッド)。簡単のためこのデッキレシピと仮定して話を進めます。
知恵の光
1コストで1ドローするだけのカードですが、ドロシーウィッチではたった1コストで手札を減らさずにスペルブーストできる強力なカードです。
知恵の光キープ問題
マリガンのとき、ドロシーを引いていない場合、知恵の光をキープするかどうかという問題です。簡単のため次の画像の状況と仮定し、メリット・デメリットを挙げていきます。
メリット
あんまり好きじゃないんですが、話の流れをスムーズにするために個人的な意見をはさみながら書きます。
1Tからスペルブーストできる
1Tから使えるスペルは少なく何もできないことが多いですが、知恵の光をキープしていれば1Tから動くことができます。特に初手にドロシーを引いているときは最強ムーブです。知恵の光を単体キープしたときに、1Tまでにドロシーを引く確率は約22.6%です*1。
個人的な見解:そこそこのメリット
強カードをゲーム内で確実に使用できる
ドロシーにおける知恵の光は、デッキ内の平均値以上のパワーを持ったカードです。強い場面とイマイチな場面の差はあれど、知恵の光を引いても使用せずにゲームを終えることはほぼないです。
個人的な見解:そこそこのメリット
ドロシーでスペルブーストするカードの質が上がる
チームのO氏に指摘してもらった点です(有難い)。知恵の光を手札に留めておくので、山札の知恵の光の枚数の期待値が下がり、ドロシーの5回スペルブースト内の知恵の光が含まれる確率も下がり、他のスペルブースト対象のカードを引く確率が上がります。
個人的な見解:無視していいレベルのメリット
デメリット
マリガンで戻した知恵を引き直して強いタイミングで使う機会を失っている
知恵の光は1Tで使うより、手札が増えた中盤でより多くのカードをスペルブーストした方が強い場面も多々あります。じゃあ初手でキープしても1Tに使わず中盤で使えばいいじゃんってなるんですが、「マナカーブに沿った動きを確保できない」ときは、「スペルブーストしても弱い手札」でも使わざるを得なく、そのような場面は少なくありません(体感)。マリガンで知恵の光を戻せばそれを中盤までに引き直し、強く使えたかもしれません。
参考までに、戻した知恵の光が山札の上から3-8枚目にあれば適切な場面で引けると仮定すると、その確率は約16.2%です*2。
個人的な見解:小さなデメリット
ドロシーを引く確率が低くなる
知恵の光をキープすると、しなかった場合と比較して、ドロシーを引く確率が約0.18%低くなります*3。
個人的な見解:無視していいレベルのデメリット
まとめ
以上を総評して、特段大きなメリットはないもののデメリットが小さいと感じたため、私は知恵の光をキープします。
ツッコミがあれば指摘してもらえると助かります。長々と書いておいてアレなんですが、一般的な構築のドロシーの強さがあまり分からず使っていないので、議論の土俵に立ててない説すらあります()。
また別の話ですが、アグロドロシーでも知恵の光をキープします(ほぼ同様の理由ですが、メリットがより大きくデメリットがより小さい)。
で、なぜこの記事を書いたかというと、"負担の少ない範囲で"、幅広い視点・数字を踏まえて厳密にすることを意識した文章を置いておきたかったからです。個人的には最初から知恵の光キープという結論でしたが、それをチームやブログを読んでいる方と議論・共有するときは、このようなことを意識した上で文章にするとスムーズです。(確率は感覚で判断していたので違った結論になった可能性もあります)
しかし現実には、この記事の内容はガバガバで厳密とは程遠いです(今回挙げたマリガンの結論を推定するのには十分だと思いますが、より難しい問題に対しては役に立たなそうです)。次の記事ではこの記事を例に挙げながら、私の考えるより厳密にするためのアプローチ3つ(夢物語)とそのメリット・デメリットについて書こうと思います。
追伸(グランプリの結果と使ったデッキ)
アグロドロシーを使ったのですが、グランプリ決勝は初戦で負けました()。
マリガンは知恵ドロシーだけキープの超簡単デッキです。エミルがいないのとマリアナが3枚あるのとでクラークはいらないです。
連鎖する雷は1枚で6-9点バーンの最強カードだと信じて使っていますが、3ヶ月間ずっと3積みのレシピを見てないのでセンスないのかもと感じてます。ルーンは除去としては2コス以下の性能、バーンとしても微妙な火力、その上序盤の事故要員になるので評価していません。ドロシーはスペルブーストするターン・場を取るターン・顔を焼くターンの緩急を付けて戦うデッキだと考えているので、同時に中途半端なことをする意味も薄いです。相手のフォロワーが0-1体のときに低コスのゲイザーを投げられることがあるんですが、デッキへの認識が違うのかなーと思ってます。
オズの枠は何でもよかったので、シャドウバースしよ!って思って入れました。意外と悪くなくて、少なくとも嫌々入れていたゴーレムアサルトよりはデッキに合っていると思います。
資産があまりないのでドロシーを使っていますが、特別強いデッキだとは感じていないのでオススメはしないです。
*1:ドロシーなし知恵キープのときに、先行1tまでにドロシーを1枚以上引く事後確率は
1-34/37×33/36×34/37≒0.226
*2: 知恵を戻したとき、その知恵がゲーム開始時の山札の上から3-8枚目にあるのが適切であるとすると、その事後確率は(8-3+1)/37≒0.162
(仮定ついては大いに検討する余地があります)(スペルドロシー大して使ってないので、いつ引き直すのが適切なのかよく知らないです())
*3:ドロシーなし知恵ありのときに、マリガンして1tまでにドロシーを1枚以上引く事後確率(マリガンで戻したカードはマリガン時に引き直さないことに注意)
・知恵キープ(→1t知恵)
1-34/37×33/36×34/37×33/36≒0.2905
・知恵返し
1-34/37×33/36×32/35×34/37≒0.2923。