2017年11月11日に開催された第8回関東旧裏オフで使用したEターボ(カスミ)の解説です。
はじめに
ポケモンカード旧裏といえば、日本最古のTCGの初期シリーズです。このシリーズが始まったのはなんと21年前!そんな歴史あるカードゲームを愛する猛者がしのぎを削る関東旧裏オフ。新入りの僕は礼儀正しいデッキで挑もうと思い、最高に礼儀正しいデッキを考えました!
デッキレシピ
ポケモン 9
カスミのヒトデマン 2 (★★)
カスミのニョロモ 1
アンノーンE 4
コラッタ(R) 2
トレーナー 48
オーキドはかせ 4
クルミ 4
マサキ 4
マサキの転送装置 2
マサキのメール 4
礼儀作法 4
ポケモン回収 4
スーパーポケモン回収 2
カスミ 4
プラスパワー 4
リサイクル 4
ミニスカート 3 (★★★★★★)
ナツメの眼 2
ロケット団参上!2
まきちらせ!ベトベトガス 1
エネルギー 3
水エネルギー 3
礼儀作法を4積みしているデッキが礼儀正しくないわけありませんよね?
コンセプト
1ターン目から高火力で攻撃+ミニスカロックを仕掛けて、相手のたねが切れるまで殴り続ける超速攻デッキです。速攻デッキにしてはたねを9枚と多く採用したり、エリカを不採用にしたりと相手になるべくたねを引かせない構築にして、コンセプトを達成しやすくしています。
アンノーンEを軸としたドローギミックで、1ターン目に以下の動きをします。
1.カスミのヒトデマンを出して水エネをつける
2.カスミやプラスパワーで火力を上げる
3.ロケット団参上でサイドを表にする
4.アンノーンEが手札にある状態でミニスカを使ってハンデス
(※この際相手の手札が強く自分のデッキのドロソ率も高ければ、ナツメの眼でデッキに戻してもう一度ミニスカでハンデス)
5.スターブーメランで相手を気絶させる
6.サイドから次のターンに必要なカードを補給する
2ターン目以降も必要ないタイミングでのミニスカを省きながら、同じことを繰り返します。
また構築段階から3体以上のたねを倒すことを意識しており、先攻で強いのはもちろん、後攻でもある程度戦えるようにしています。
カード解説
このデッキの軸です。
デッキから4枚引きなおす効果「ENGAGE」は、旧裏ではイマイチな効果と考えられています。相手にだけ強制でこの効果を及ぼす「にせオーキドの逆襲」が殿堂★★★★に指定されていることからもそれがうかがえます。
しかし、このデッキには大量のドローソースが入っているため、4枚引きなおした後でも安定して回し続けることができます(32/60がドロソなので4枚引きなおした際にドロソを1枚以上引ける確率は95.9%)。
アンノーンEはポケモンなのでアクセスしやすく、礼儀作法やポケモン回収も実質ドローソースとなり大量にドローソースを水増しできます。手札が4枚と少なくなる影響でマサキのメールを非常に強く使うこともできます。
ミニスカートを使っても、自分だけドローソースとしてアンノーンEを確保できるという点も強力です。
マサキのメール
これも一般的にはイマイチなカードです。ポケモンカードでは、エネルギーや進化ポケモンなど1ターンに出せる枚数に制限が多く、手札が減らないので発動できるタイミングが少ないです。
しかしこのデッキでは、エネルギーを極限まで削ったり、アンノーンEによって手札が少なくなりがちだったり、カスミで手札を減らせたりと相性がいいです。3-4枚引ける超強力なドローソースとして活躍してくれます。
ミニスカート
超強力なハンデスカードです。普通のデッキで使うとお互いにドローソースがなくなり硬直した状態が続きます。しかし、このデッキではアンノーンEという「トレーナーではないドローソース」を手札に持った状態で使うことで、自分のみ安定して動くことができます。
3回使うことも想定していたり、手札から気軽に切ったり(後でリサイクルで回収すると強い)するため3枚採用しています。
ナツメの眼
普通のデッキではオーキドウツギを探すためのドロソとして使われますが、このデッキでは相手にたねを引かせてしまうと困るのでドロソとして使うとデメリットが大きすぎます。ではなぜ採用しているかというと、ENGAGEを相手に使われてたねポケモンを探されたときに、デッキに戻させてからミニスカを使うためです。(デッキ公開制でミニスカ3積みなのと息切れしやすいのとがバレてしまうので、探される可能性が高いです。)
逆にデッキ公開制を逆手にとりナツメの眼を見せることで、相手が手札にたねがなくてもナツメの眼を期待してENGAGEを使わないでいてくれるのを期待している面もあります。
カスミのヒトデマン
デッキを回したあと最終的に殴るアタッカーです。カスミを使うだけで1エネ40点なのに加えて、1/2の確率でプラパ回収できるのは控え目にいっておかしいです。このデッキではミニスカートをすり抜けつつプラスパワーを手札に戻せて相性抜群です。
カスミ
カスミのポケモンを使う意味。火力を上げるだけでなく、不要なカードを捨ててデッキの質を上げたり、マサキのメールのドロー枚数を増やす役割があり重要なカードです。1ターンに2枚以上使っても効果は重複しませんが、デッキを回すために複数回使うこともあります。
他のカードについて簡単に
・カスミのニョロモ: 数ターン殴ることを想定したデッキなので予備のヒトデとして1枚
・コラッタ:参上コラッタに依存していないので必須ではありませんが、たね水増しのために2枚
・スーパーポケモン回収:ドロソとしてはマサキの転送装置の劣化気味ですが、バトル場のアンノーンEをどかしたり状態異常を回復させたりで回収ギミックが必要なので2枚
・リサイクル:デッキ内のドロソ率を意識した上でオーキドマサキやカスミプラパやミニスカナツメに変換します
・ベトベトガス:バリヤードメタ、ミニスカで廃品回収を止めれるため1枚で十分
・水エネ:2枚でも余裕をもって1ターン目に引けますが、数ターン殴ることを前提としているため3枚
デッキ解説はここまでです。ここからは余談です。
余談
違うアタッカーのEターボについて
今回紹介したレシピはカスミのヒトデマンをアタッカーに採用したものですが、違うポケモンにしたパターンも試したので簡単に紹介します。
ホウオウ(PF3)
・ホウオウ2アンノーン4コラッタ2
・Eを4枚→GIVEの4種に
・70点で十分なのでエネは5枚、一旦捨てて圧縮しないとドロソ率が薄まってしまうため廃品回収1枚
・パソ通1ミニスカ2
・スーポケ回収4フジ3
・プラパ0
・参上は早期に打つの必須なので3枚
みたいな感じで試しました。GIVEで3回表出して70点出す置物作ってミニスカ決めて殴り続ける感じです。GIVEは沢山チャレンジできるので、3エネ加速は安定します。ただしアンノーンがサイドに2枚以上落ちなければ...。特にEが落ちると絶望的でほぼ負けです。アンノーンが全体で4枚制限じゃなければ...。Eターボの中ではネタ寄りです。
ひかるライチュウ
・ひかライ1アンノーン4コラッタ2
・Eを4枚→GIVEの4種に
・エネは水3雷2ミラクル1の6枚、一旦捨てて圧縮しないとドロソ率が薄まってしまうためため廃品回収1枚
・パソ通2ミニスカ2
・デッキばれた後でもワンキルするためにワーポ1
・プラパ2枚
・スーポケ回収4フジ2
・エリカ数枚
・参上3枚
Eターボの中で最初に試したデッキです。1ターン目から2エネ加速+ミラクルエネルギー+プラパで50点+ベンチ40点を出せます。たね1引き直しによって、たねを2体用意されても1キルできるのが何よりの魅力です(実際はデッキ公開制でひかライ型だとばれるので、たね2でなくベイビィ1枚出しされてあんま意味なさそう)。ホウオウ型よりもGIVEの回数は少なく済みますが、サイドに2枚以上落ちると辛いカードが多く不安定です。
メタモン(拡張シート赤)+ビリリダマ(拡張シート赤)
・メタモン2ビリリダマ4アンノーンE3コラッタ1
・エネは無色2個1
・スーポケ回収4
・パソ通1ミニスカ1
・ディフェンダー2
4体並べれば70点と超火力なのに、ホウオウと比べてアンノーンEも複数枚積めて超安定します。すごいへんしん成功も無色2個引いてくるのも簡単なので問題ないです。
ただ、メタモンの耐性が低すぎて入れ替えや状態異常で解決されてしまう点、HP30なので1エネ技をちまちま使われるだけで倒される点が辛いです。火力は魅力的ですが、ヒトデマンでもプラパを探して70点出すくらいなら簡単なことと、HP70以上のたねは環境に少なそうなのもあってやめました。
メタモン(拡張シート赤)+その他
・メタモン2、すごいへんしん対象を2、アンノーンE4コラッタ1
・エネは無色2個1、へんしん対象の3エネ技を打つときは適当なエネを2追加
・パソ通1ミニスカ1
・スーポケ回収4
カードプールの把握不足かもしれませんが、普通のたねの2エネ技を使うだけなら40点程度しかでないのでカスミのヒトデマンの方が強そうです。
1ターン目すごいへんしん成功+無色2個+手札にEとエネ+ミニスカで、2ターン目に更に強い技に変更しようにも、そこまでする価値のあるカードを見つけられませんでした。オフ会前に質問して速攻デッキを勘繰られると困るので聞けなかったのですが、すごいへんしんの対象のポケモンが進化しても解除されないなら何かいいカードがあるかもしれません。
※追記:変身対象が進化した場合、メタモンも進化した後のポケモンとして扱うようです。
他にも変わり種だと、アンノーンA+ウソッキー+爆発ジム+バトル場は穴だらけ+虹エネで弱点を突いて戦うのなんかも試しました。色々考えられて楽しかったです。
レギュレーションに関して
関東旧裏オフでは一部のレギュレーションで1キル要素のあるデッキを不利にしています。
・スイスドロー4回戦(勝利数が同じ場合取得サイド枚数で順位を決定)
・初手にたねが1体の場合、一度だけたね無しとみなして引き直せる(1キル対策)
・デッキ公開制(2戦目以降)
赤にしたところが、このデッキにとって逆風なルールです。
取得サイド枚数では勝てるはずがないので全勝が前提、デッキ公開制によって速攻デッキだとばれてしまい、引き直しによって高確率(たね10枚のデッキなら約7割)でたねを2枚以上出されるためそれらを倒す必要があります(その分こちらも引けますが、初手7枚の時点で十分回るのであまり変わりません)。このルールも加味してフィニッシャーをカスミのヒトデマンに据え、ミニスカを2回3回使いながら3体以上のたねを倒しきることを想定した構築にしました。
※取得サイド数ではなくオポネントだったようです。すみません。
第8回関東旧裏オフの感想
ソリティアしてすみませんでした()。当たった方とは試合が終わった後、別に用意したわるクロでもう1戦対戦させてもらいました。
オフ会では全戦後攻を取ってしまい、挙句の果てにはこちらが先攻1キルされるという完璧なオチで終わりました(1勝3敗)。個人的にわるクロが環境トップで次点はそれに有利なキングドラやメガバナだと考えており、それに応じたデッキ分布を想定してこのデッキを持ち込みました。これら3デッキは共通してたねのHPが低くベイビィも少ないので、先攻ならほぼ勝ち、後攻でも5割くらいは取れます。環境読みはまあまあ合っていましたが、実際はわるいレアコイルに2回も当たり、たねを高速展開するマグネットに恐怖することとなりました...。鋼ラッキー+_のラッキー4積みの最凶デッキに当たらなかっただけ運が良かったですが。笑
詳しいレポートは省きますが(このデッキだと書くことがない)、関東旧裏オフは面白いデッキがたくさん見れて楽しかったです。次回は楽しいデッキを考えて参加したいと思います!